経済学・経済政策も、大きなカベと感じる人が多いのではないでしょうか。私も、大学まで理系で進み、会社に入ってからもずっと技術系でいたので、名前は聞いたことがあってもほぼわからない状態でした。
ところが、この経済学・経済政策は科目合格率が最も高いのです。
そんな経済学・経済政策について、特徴と勉強法について私が実際に行った方法を紹介していきます。
経済学・経済政策の特徴
特徴①:一見ものすごくわかりにくい
この経済学・経済政策についても、財務・会計同様ゼロからのスタートでした。同じようにゼロからスタートする人は、この科目もかなり高いカベに感じると思います。何しろ、使われている言葉が全くと言って良いほどわからないのですから。
この記事を読んでいただいている方の中に、同じように全く分からなくて、不安を抱えているのでしたら、「何とかなる!」とお伝えしたいです。あくまでわかりにくいのは“一見”です。本当に何もわからなかった私が言うのですからご安心ください!
特徴②:多少の数学の知識があると有利
「数学」と書くとこれまた拒否反応の人もいるかもしれませんが、そこをグッと堪えて頂きたいです。
経済学・経済政策は、主にグラフで語られます。○○曲線(という名の半分くらいが直線)がどうしてそのような曲線(直線)になって、その曲線(直線)がシフトするとどうなるか、といった問題が頻繁に出題されます。従って、数学のグラフの取り扱いに慣れている人は、多少有利になるかなと思います。あとは高校生レベルでも比較的簡単な「微分」です。微分自体は知らなくても何とかなりますが、知っていると、わかりやすい問題もたま~にある。というくらいです。
特徴③:理解してしまえばそれほど難しくない
この経済学・経済政策は、中小企業診断士一次試験の科目の中では唯一と言って良いほど、きちんとした理解を目指す方が得策な科目です。
こういうと語弊があるかもしれませんが、他の科目ももちろん背景や成り立ちを含めた理解ができればそれにこしたことはありません。ところが、時間の制約やその背景等の膨大さに対して、きちんと理解をしていくことは時間 vs 効果(得点)でいうと、非常に非効率なのです。
ところが、この経済学・経済政策は基礎からきちんと理解してしまえば、あとはその考え方の応用であったり組み合わせに過ぎません。本当の経済学は違うのかもしれませんが、少なくとも中小企業診断士の一次試験で求められるのはそのレベルです。
経済学・経済政策の勉強法
ポイント①:ミクロ経済から理解する
過去問から眺めていくと、出題される問題そのものはマクロ経済の内容が多いです。ところが、マクロ経済から勉強を始めたのでは、基礎がしっかり理解できていないため実際の問題への適応が難しくなります。そこで、この科目はミクロ経済から始めて、ミクロ経済をきちんと理解することが遠回りのようで近道です。
私が利用した通勤講座でも、そのようなプログラムになっていますし、過去問等に出題される問題の根本を辿ると、やはりミクロ経済に辿り着きます。
良く分からなくなってきたときは、ミクロ経済に返る
グラフの意味や導出過程を理解できてくると、マクロ経済や経済政策も応用的に考えられるようになります。
ポイント②:グラフを動かす思考法を覚える
多少の数学の知識や考え方を身につけましょう。何をしたら〇〇曲線が右 or 左 or 上 or 下にシフトし、シフトした結果、2つの曲線の交点がどうシフトするのか。このような理解が求められます。言い換えると、この考え方さえ理解できれば、それだけで少なくとも60点は超えるのではないかと思います。そのくらい重要な思考法です。
そのためには、それぞれの市場におけるX軸が何で、Y軸が何で、曲線がシフトするという状況がどんな現象なのか、じっくり考える必要があります。私はそのために、グラフを自分で手書きして「こうだからこうなる」というロジックも頭の中にとどめずに手書きで文章化しました。
グラフを書き、通勤講座の講義を聞いて、シフトのロジックを表現する。このプロセスで理解度は確実に深まります。
ポイント③:狙うは80点!
これまでも触れてきたように、この科目は理解さえしてしまえば、その理解から逸脱した問題はあまり多く出題されません。毎年科目別合格が最も多いのも、過去問からの対策が最も効果的にできることと合わせて、その影響だと思っています。
したがって、この科目は数学が得意/苦手に関わらず、得点稼ぎの科目として80点を狙う科目にすると良いと思います。おそらくですが、中小企業診断士の一次試験に合格した人の大半は、経済学・経済政策を得点源科目として意識していると思います。
ちなみに、肝心の私の結果は76点だったわけですが(※一次試験の結果はこちら)、高得点を狙えると意識し始めたのは、4月か5月、つまり試験の3~4ヵ月前です。それまでは、「理解できない!」と思っていましたが、上述の勉強法によって「あれ?解ってきた!」になったので、今は高得点のイメージができない方でもご安心ください。
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さいごに
中小企業診断士一次試験において、経済学・経済政策は一見チンプンカンプンで最初の心理的ハードルが高い科目のうちの一つではあると思いますが、合格者(受験者)の大半は得意としている科目の一つになっています。
私自身がそうであったように、最初に拒否反応があっても必ず得意になると信じて頑張ってみると良いでしょう。
※まとめ記事はこちら
次回は、科目5:経営情報システム について紹介していきます。
乞うご期待!
尚、中小企業診断士のゆみさんが運営する「中小企業診断士の独学合格」は、通勤講座以外の勉強法も含めて、それぞれの勉強法のメリット/デメリットが見やすくまとめられています。他の勉強方法もご参考になりたい方はこちらも参考にされてください。
コメント
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