新人ガールITIL使って業務プロセス改善します!
IT知識不要!小説型ITIL応用の指南書
沢渡あまね (著)
私が一方的に知っている中小企業診断士の先生(渋屋先生)も紹介していた本を読んでみました。
※渋屋先生のページへ
私なりの解釈と良いポイントとして業務改善に生かせる5つの考え方を簡単に紹介します。
ポイント①:サービスストラテジ
自分たちの業務(サービス)は何のためにあるのか?
自分たちが提供する価値は何か?
その相手は誰か?
何はともかく、ビジネスの目標に合った業務の戦略を立てる必要があります。その際の基本的な考え方や戦略の立て方が重要です。この戦略に従って業務の内容や目標が構築されていくからです。購買部の業務という具体的な場面をベースを分かりやすく説明されています。
ポイント②:サービスデザイン
自分たちの業務はどんな業務(サービス)をどのレベルで提供するのか?
サービスカタログを作り優先順位を作り、各業務(サービス)の提供レベルを定義する考え方が書かれています。基本となるSLA(Service Level Agreement)に関する説明が分かりやすく説明されており、全体がとても理解しやすいです。
ポイント③:サービスオペレーション
定義された業務(サービス)を決められたレベルで運用するための仕組みです。
まずインシデント(苦情・不満)をきちんと受け入れ、記録し、その対策を継続的に実施していくことの重要性が書かれています。
私自身も、現場で発生している不具合やトラブルは必ず記録することの重要性を理解してもらうことからコンサルティングを始めることも多いです。
ポイント④:サービストランジション
業務追加や変更に対する考え方がまとめられています。
業務の追加や変更は日常茶飯事です。計画されたとおりに行かないことの方が多いこともあるでしょう。リリース管理、ナレッジ管理などの具体的な手法も交えて説明されており、上述のサービスストラテジ・サービスデザイン・サービスオペレーションが結び付くように書かれているため、読み込めば非常に深い本質まで理解できます。
ポイント⑤:継続的サービス改善
サービスマネジメントの仕組み全体の継続的な改善の重要性が書かれています。
一度構築しても停滞していては進歩がありません。インシデント管理含めて仕組みそのものを改善していくことがサービスの向上につながります。
さいごに
私は、業務改善に関する知識の肉付けとしてこの本を選びました。そもそもITに関してはそれほど多くの知識がない私ではありますが、プロジェクトマネジメントに関する知識等は、IT特有ではなくいろんな場面で適用できる共通した考え方を含んでいると考えていたからです。
この本での主張はITILからの業務改善のアプローチではありますが、やはり私の得意とするISO9001の手法に非常によく似ています(認証取得とは違いますが)。ほぼ同じと言っても過言ではありません。ITの知識が少しある人はこの本を読んでいただくことで業務改善の進め方について多くのヒントを得られるかも知れませんので、お試しあれ。
このシリーズの第2弾でもある
新米主任 ITIL使ってチーム改善します!
沢渡 あまね (著)
の感想文はこちら >>新米主任ITIL使ってチーム改善します! IT知識不要!小説型ITIL応用の指南書第2弾!
乞うご期待!
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